刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第47章 一人の少女
「はい、このお店、私の祖父母が経営していて祖父が和菓子、祖母が洋菓子を作っているんです。いずれ私が継ぎたくて今必死に勉強してるところなんですがなかなか……」
「あ、もしかしてさっき出迎えてくれたのが、おばあちゃんですか?」
「ふふ、そうなんです」
キョロキョロと店内を見渡すと、さっきまでいたおばあちゃんの姿はもう見当たらなかった。
「今奥にいます」
「そうみたいですね…お店を継ぐかぁ…なんかそういうのいいですね。とっても素敵だと思います!」
そういうと彼女はとても嬉しそうに顔を綻ばせた。
その後、店内で試食し美味しかった和菓子、クッキーやガレットブルトンヌなどのお菓子を詰め合わせて貰うことにしてレジに向かう。
新作のマロンケーキも買いたかったけど、人数分がないということで仕方なく断念した。大所帯だから仕方がない。
でも大倶利伽羅さんのずんだ餅と自分用のアーモンドリーフパイはちゃっかりお買い上げだ。
「これ、私が練習して作ったお菓子なんですけど良かったら…」
お会計をしている時、購入したお菓子が入っている袋に、個装のマドレーヌをいくつか入れてくれている。