刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第46章 政府の監査
やっと一週間が終わった。監査結果は問題ないにしても、本丸の評価は大いに気になる。あの男のことだ、辛口評価してくるに違いない。
だけど今はそんなことより…!
やっと終わった!これで堂々と大倶利伽羅さんに会える!
「伽羅ちゃんっ…!」
本丸中を駆け回り、すれ違う刀剣に大倶利伽羅さんを見なかった?と聞きながらそれを頼りに探し回った。
そしてやっと遠くの方に見える大倶利伽羅さんを見つけた時には、彼の背中に向かって思いっきり叫んだ。すると大倶利伽羅さんは足を止め私の方を振り返り、ゆっくりと此方に向かってくる。
「監査が終わった……っ」
「ああ……」
「どんな評価が下されるかはわからないけど、……伽羅ちゃんもお疲れさ、」
言い終わらない内に褐色の手が伸ばされ引き寄せられる。
そして耳元で「今夜からはあんたの部屋で寝る」と囁かれ、こくりと頷けば「覚悟しておけ」と更にとどめの一言。
その言葉に恥ずかしながらも期待してしまう私に、大倶利伽羅さんは目を細める。
「全く…政府が帰った途端お熱いね…」
背中から聞こえた声にぎくりと身体を強張らせると、歌仙が呆れたような表情をして立っていた。