刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第46章 政府の監査
立川がそういうと、隣の新米は千子の妖しい雰囲気にドキマギしながらも慌ててポケットからメモ帳とペンを取り出し、しっかりと書き留める準備をしてから千子を見上げた。
「すでに知っている、デスか?……かくなる上は、新愛の証に脱ぎまショウ!!」
やはり脱ぎ始めた千子に新米はぎょっとする。慣れた手付きでスルスルと装束を脱ぎ始める千子。
「fufufufu……どうデス?」
「き、筋肉が……!す、す、凄いっス…!!…触らせてもら、」
「新米っ!」
「うわっ!すんません!え、えと…」
千子のペースにまんまと流されそうになった新米だったが、立川の一喝に我に返り、この場合の対処法は…と考えを巡らせていると後ろからけたたましい足音とともに「村正ーーーーー!!!!!!」という低い声が廊下中に響き渡る。
見ると物凄い形相をした蜻蛉切が一直線にこちらに向かってきていた。
「ヒィッ」
「見つかってしまいマシタね!」
新米が思わず悲鳴を上げると、千子村正は「失礼しマス」と言い残し嵐の如くその場を去った。その後に続き蜻蛉切が疾風の如く通り過ぎていく。