刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第46章 政府の監査
救えなかった刀剣達の笑顔が今でも頭から離れない。
──それからは仕事の鬼になった。
自分がどう思われようと調査の為なら酷いことも敢えて口にした。相手の腹の底に隠している本質を暴く為なら何でもしてきた。
二度とあんな思いはしたくない。あの本丸の二の舞には絶対にしないと心に誓ってきたのだった。
御手杵と別れた後も新米は呑気に楽しそうに笑っている。そんな呑気な新米を笑い事ではない!と立川は一渇し、広間の方へと歩みを進めると正面から千子村正がこちらに向かって歩いてくるのが見えた。
千子からはまだ個別に聞き取り調査をしていないため、早速呼び止める。
「説教…デスか?」
「説教をするつもりはないが、説教をされることでもしたのかね?」
「fufufufu…」
「とりあえず聞き取り調査をさせてもらおうか」
「ワタシに興味津々…デスね?これは脱ぎ時デス」
「脱ぐ必要はない」
「fufufufu。そう言わずに…ワタシの魅力をしっかりと政府に伝えてもらいたいのデス」
「お前の魅力は十分伝わっているし知っている。今は審神者の事やこの本丸の事について聞きたい」