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刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~

第46章 政府の監査


畑には誰もいなく頼れる人はいない。機械のことは良く分からないけど、土でも詰まっているだけなら取り除けばいいと近づいた。


「特に…詰まってるわけじゃないか…」


吐き出し口を見てもこれといって変わった様子はなく、故障しちゃったのかなあ、とヘッド部分を傾げたり、捻ってみたり…いろいろと動かしていたらヘッドがポロリと外れその瞬間に水が吹き出した。


「ひえッ」


勢いよく吹き出す水に慌てふためき、咄嗟に吹き出し口を手で覆うも指の隙間から吹き出る水が顔や体を容赦なく直撃する。


「いぎやあああ…ッ」


どうしたらよいのかわからずパニクっていると、ブシュウッという水音の向こうで微かに「おいッ」という声が聞こえて誰かが近寄ってきた気配。そして吹き出していた水が止められた。

漸く止められた水に安堵して、顔に張り付いたびしょ濡れの髪の毛や水しぶきを手で払っていると、頭にバサリと何かがかけられた。真っ暗になった視界の中、頭をゴシゴシと拭かれ聞こえた声。


「あんたは何をしているんだ」

「伽羅ちゃん…?」


聞き慣れた低い声が耳に届き、私は犬が尻尾を振るかのごとく胸をときめかせて顔を上げる。


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