刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第46章 政府の監査
「それだよ!特にあの年取った方!殺してやりたくなる!」
安定くんが落ち葉を掃いている途中で、我慢がならないといった様子で竹箒を刀のように振りかざす。
必要なことなのかも知れないけど…聞けば聞くほど刀剣達が気の毒に思える。
「でも…新米さんは優しいです。僕の身体検査が終わった後、虎くんのおやつをくれました」
「そうなんだ、新米さんは優しい人なんだね。良かった…でも!これは流石におかしい、と思ったら皆我慢せずに私に教えてね?その時は政府に抗議するんだから!」
「はい、主さま」
いくら政府の調査と言っても理不尽な事をされたらこっちだって黙っちゃいられない。
それから他の男士にも色々と話を聞いたけど、似たような話ばかりで皆が皆不愉快そうだった。
「はあ…なんか、疲れた。他人が四六時中いるだけでこうも気疲れするなんて…」
「あんたは特に見張られているからな」
「何も悪いことしてないのにね……兎にも角にも何事もなく1週間が終わるといいんだけど」
今日一日がやっと終わり、あとは寝るだけ。
二人一緒に仲良くベッドに横になりながら、ついつい愚痴をこぼしてしまった。