刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第46章 政府の監査
一番辛いのは大倶利伽羅さんかも知れないのに…私と恋仲だから他の刀剣よりも色々と聞かれて嫌な思いを沢山したに違いない。
ごめんね、と心中で思いながらもうつらうつらと大倶利伽羅さんの腕の中に収まっていると、さっきまで私の背中を撫でていた大倶利伽羅さんの手の動きが段々と怪しくなってきた。
そろりと体の線を辿っていく。
「ん…」
慈しむような口付けが降ってきて、そのまま身を委ねてしまいそうになったけど…政府の男の顔がどうしても頭にチラついて集中出来ない。
「伽羅ちゃん、今日はちょっと…というか今日だけじゃなくて…政府の監査が終わるまではこういうの良くないと思うの…」
「…暫くあんたに触れていないんだが」
確かに…最近は連日大阪城への出陣もあって目まぐるしい忙しさだった。それがやっと終わった日、夜は大倶利伽羅さんと…と胸をときめかせていたら宴好きの次郎ちゃんが慰労会と称して宴を開いた。
せっかく大倶利伽羅さんとゆっくりできる夜だったというのに、皆と会話するのが楽しくてうっかりお酒を飲んでしまった私は、気付いたら自室のベッドで朝まで寝てしまっていた。
そんなこんなで二人の時間が取れていない。お酒に吞まれてしまった私が悪いのだけど…