刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第46章 政府の監査
「いくらなんでもそこまで言われる覚えはありません!」
つい声を荒げて反論したものの、男は全く意に介さない様子。
悔しい…
何故そこまで言われなければならないのか。
出陣については、今まで確かに冒険はしてこなかった。少しでもリスクがあると分かった場合は十分に下調べをして準備を万端にしてから出陣させていた。
でもそれは皆が大切だからであって決して怠けていた訳ではない。歴史を守ることがどれほど大切なのかも理解しているつもりだ。…でもそれでは甘いのだろうか、間違っていたのだろうか…
大倶利伽羅さんとのことも全てを否定されたような言葉に目頭が熱くなり、それでもこんな男のために涙なんて流すものかと堪えていると、ある資料を目にした男が突然笑い出した。
「酒の件についても色々とあったみたいだな…プライバシーに関する細かいことは記載されてはいないが、刀剣用のを飲んだと報告がある」
「!!」
まさかあの恥ずかしい出来事まで記載してある…?一瞬血の気が引いたけど、男が言うように症状等の細かいことは書いていないらしくまだ救われた。
洗いざらい調べるには仕方のないことなのかもしれないけど、先が不安で仕方がない。