刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第46章 政府の監査
「単刀直入にいうと、刀剣に無理強いをする審神者がいるとのことでね…それに耐えられなくなった刀剣が謀反を起こすというケースがあるんだよ。そのシワ寄せがこっちにきて本当にいい迷惑なんだ」
「は…?」
「私としてはね、審神者が何をしようと知ったこっちゃないんだが、それが謀反までってことになると話は違ってくるんだよ。わかるかね?」
謀反…主である審神者に好意的な刀剣男士が謀反。
それはあまりに衝撃的な言葉だった。それに、謀反にまで至るということは余程の事があったということだ。
この男の言う無理強いとは、一体…
「はあ…わからないのかね?全く箱入りというか…わからないふりをしているのかどっちなんだか。まあいい、ここに来たもう一つの目的は、傷ついた刀剣を手入れもせず出陣させたり、セックスを強要したり等はしていないのか調べに来た、というわけだ」
傷ついた刀剣を治さない。
セックスを強要。
それは即ち、虐待…
今度はその2文字が頭に浮かんだ。
正直信じられなかった。
現世でも虐待のニュースは連日報道されていたし、そのニュースを見る度に心が痛んだのを覚えている。