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刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~

第46章 政府の監査


「戦績を見る限りとても優秀な本丸のようだが、もう少し冒険出来ないものかねぇ」

「冒険、ですか?」

「はっきり言わせて貰うと勢いが足りないというか、慎重すぎるんだよ」

「勢い…?…あの、勢いで戦場に送るなんてこと私には出来ません…万が一の事があったら取り返しの付かないことになりかねませんから」


男の言葉に疑問を覚えてつい反論してしまったら、それが頭にきたようで男の口調がガラリと変わった。


「君ねえ、刀剣は万が一折れたとしてもまた鍛刀出来るだろう?それに彼らは刀だということを忘れてはならんよ。刀は戦う道具であり、戦場で振るってもらうことこそが本懐といっても過言ではないんだ。

言っておくがね、一番大事なのは刀剣ではなく歴史を守ることなんじゃないのかね?履き違えて貰っちゃ困るんだよ。まったくこれだから世間知らずの小娘は…」

「あの、ちょっと待ってください!今道具と仰いましたか…?彼らは確かに刀ではありますが、今は人の身で心も持っています。怪我をしたら痛いし血も出ます。私たちと同じように生身の体なんですよ?」


私の言葉に男は冷笑し、当てつけのように持っていた資料を机に叩きつけ徐に腕と足を組んだ。そして襖の前に立っている国広くんに鋭い視線を投げつける。


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