刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第44章 続・魅惑のランジェリー
口調は少し咎めるようだけど、ポンポンと背中を叩いてくれる手つきは相変わらず優しい。
それを見ていた光忠が、あぁ、そういうことか…ととてつもなく嬉しそうに執務室を出ていった。
もしかしたら寝かせるためにわざと倒れてこの体制に持って行ってくれたの…?
いつも私が勢いよく飛びついても軽く受け止めてくれる大倶利伽羅さんだ、倒れるわけがない。
本当優しいな…
彼らしい気遣いにきゅんと胸がときめいた。
観念して目を瞑るとトクントクン…と穏やかに動く大倶利伽羅さんの心臓の音。そしてトントンと優しく背中を叩いてくれる心地よいリズムに、あっという間に眠りの世界へと引きずり込まれた。
…
…
「大しょ…ッ……おっと!大将は旦那の上で就寝中か?」
「動かしたら起きる」
「俺がどれだけ休めって言っても寝てくれなかったんだけどなあ……流石旦那だな」
「大分疲れていた…少しでも寝かせてやりたい」
「同感だ。それにしても…大将の幸せそうな寝顔…」
「…」
「邪魔するのも悪いから俺っちはおいとまするぜ」
…
…
その後、ふわふわとした意識のなか目を覚ました。トクントクンと私ではない心臓の音が聞こえる。