刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第44章 続・魅惑のランジェリー
これは思った以上に効果がある。
このまま朝までいけるぞーー!
何故かドヤ顔の長谷部の姿が頭に浮かんだ。
薬研くん特性ドリンクは思いの外効果があり時間も忘れて仕事に励むことが出来た。
机の上の書類は初日に比べるとかなり減った。終了と書かれた箱の中は出来上がった書類で山積みになっている。
これなら少しだけ休んでも大丈夫かと書類から目を離し顔を上げると、頭にズクンと鈍い痛みが走った。それに加えてずっと書類の真っ白い色ばかり見ていたからか目も少しチカチカする。大分疲れが溜っているな、とぼんやり考えながら机に突っ伏す。
静寂の中何も考えずに暫くぼーっとしていると、疲労からか、段々と心細さが募ってきて、無性に大倶利伽羅さんに会いたくなった。
そうなるとつい彼の名前を呟いてしまう。
「伽羅ちゃん…」
今日、大倶利伽羅さんとは朝に言葉を交わした程度で、それからはろくに会えていない。
大倶利伽羅さんは出陣もあったし、私はここで缶詰めだったから。それにきっと彼は忙しい私に気を遣って執務室にあまり来ないようにしているのだろう。
大倶利伽羅さんだけじゃない、短刀ちゃん達だって普段これでもかってくらい足を運んでくれるのに…全然来てくれない。有り難いは有り難いのだけどやっぱり寂しい。