刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第12章 鶴丸さんが来た!
あの声…もしかして幽霊でも迷い込んだとか?青江か石切丸に来てもらわないと!そう思って近侍部屋から出ようとしたら、またあの声が聞こえてきた。
う゛う゛あぁぁぁ
ひっ!!や、やだ。
怖すぎて腰が抜けた…もう少しで廊下に出れるところでへたり込む。
ど、どうしよう…さっきより近くで聞こえる気がする。段々と近くなるその声。後ろから聞こえるけど、振り返ってまで見る勇気がない。それに何か見てしまったらと思うと怖くて仕方がない。
ミシッ…
床が軋む音がどこからか聞こえてきて…
「ひっ、いやああああああああ!!!」
叫び声が本丸中に響き渡った。
それを聞いた刀剣達は、一斉に主の元へ急いだ。
一番近くにいた一期一振はすぐに主の姿を確認し、目を疑った。
そこには風呂上がりなのか、バスタオル一枚しか身につけていなく、両耳を手で押さえて縮こまっている主の姿。
「主!いかがなされましたかっ」
一期は急いで駆け寄り、自身の内番服の上着を羽織らせた。
「い、いいいちご!!へ、変な声がっ!ゆゆゆうれい…ああ青江を連れてきてっ」
「は?幽霊ですと!?」
「お風呂からずっと聞こえててっ、ここ怖くてっ」