第7章 スキンシップと、年下と指先と
再び私達は腰を落ち着ける。
『ほ、ほんとに触るよ?』
「…あぁ」
私はゆっくりとサスケの頬を撫ぜる。
指が二.三本、軽く触れる程度。ただそれだけでも。予想以上に神経を使う。
自分の体温が下がっているのだろうか?と思えるほどにサスケの頬は熱かった。
『……』
話す余裕などなかった。
やはり、というか当たり前なのだが。
そう簡単に治るものではない。おそらくは精神の深いところが原因なのだ。
そうおいそれと解決するものではない。
ひどく緊張はするし、この指先はまだ情けなく震える。
一旦腕を下ろす。
どれくらいの時間、こうしていたのか分からない。とりあえず時計を確認する。
『わ!もうこんな時間だ!サスケ君、もう早く休まないとね。
遅くまで付き合ってくれて ありがとう』
「俺ならまだ平気だ」
『でも…。んー、じゃぁ、サスケ君はベッドに入って?私はサスケ君が寝るまで、側で頭を撫でさせてもらおうかな』
そうすれば 私はリハビリを続けられるし、サスケは休む事が出来る。
『あ、サスケ君が眠った後で、変な事はしないから安心してね』
「分かってる!」誰がそんな心配するか
初めはこの案に乗り気ではなかった彼だが、しぶしぶとベッドの中に入ってくれた。