第7章 スキンシップと、年下と指先と
安心出来たところで、私はこれからの事について考えていた内容を口にする。
『これからなんですけど、私仕事を探そうと思っています』
「仕事…?」
「な、なんで?君は働かなくても別にこのままでいいと思うけど…」
『そういうわけにもいきませんよ。
いつまでもはたけさんに甘えっぱなしで、ここで暮らすのも申し訳ないないですし』
「いや…俺としては、炊事洗濯を君が引き受けてくれてかなり助かってたんだけど…」
カカシはこう言ってくれているが、私は知っていた。
『…私が寝室を占領しているせいで、はたけさんがリビングで寝ているのとかが…。本当に申し訳なくて…』
「そんな事気にしてたの?別にいいのに…
ま!君がそういうなら、もっと広い家に引っ越す?それか、サスケ追い出す?」
「なぜそうなる!」
カカシの軽い冗談に思わず吹き出してしまう。
『サスケ君の事は、きちんと面倒見てあげて下さい!師弟関係で、修行中なんですよね?
それに引っ越しなんて、お金もかかるでしょうし…本当にどうしてそこまで私の為に…』
「おい、何を気にしてるのか知らないが。カカシは上忍だぞ」
『?うん…知ってるけど…』ぼんやりと、凄い忍だって
それがどうしたのだろうか。と思っていると、サスケが懇切丁寧に説明をしてくれる。
「上忍はAランク任務や、Sランク任務を任される忍だ。ちなみに報酬は 十五万から百万両程だ」
この世界の通貨は両。私の乏しい知識を総動員して考える。たしか一両は約十円。
という事は仮に、一回の任務報酬の平均が三十万両として計算すると…
私は頭の中で全てを理解し終えると、ばっ!っと無遠慮にカカシの方へ顔を向けてしまう。
「あはは、男は稼いでなんぼだよね。
どう俺、甲斐性あるでしょ」
初めてカカシがキラキラして見える…。
『いや、その…そんな、お金持ちさんには見えなかったので、少し驚きました…」
「うーん、褒められてないよね、それは」