第34章 ※目撃と選択と、三人と行為と
一人、ベットに入って幸せに浸る。
彼等は、私のワガママを全力で叶えてくれる。
まるで絵本の中の王子様だ。
私にとって、最高に格好良い王子様が二人。
しかし、彼等が許してくれたといっても。
永遠に三人でいられるわけではない。いつかは…
二人のうち、もしくは他の誰かを選んだら…
もう他の人達とは一緒にいられないのだ。
でも、今日の話し合いで幾分か気が楽になった。
もう少し、もう少しだけ…
『三人で、いられたら』
「幸せだよね」
『…はい』
本当に…こんな贅沢な時間は他に無い。
一日一日を、彼等の隣で大切に過ごしたい。
って…
どうしてベットの中に…
『!?っ、はたけさ』
「しーしー、」
突然ベットの中にカカシが現れ。思わず大きな声を出してしまいそうになる。そんな私の口元を彼の大きな手が覆う。
『ん、…っ、はっ』
私はカカシの手をどける。
どうして彼は急に人のベットの中に現れたのか。こんなのは誰であっても大声を上げそうになる。
「どうして俺がここにいるのか、って顔だね」
私は頷く。
「あはは、夜這い」
やはりか!!
「忘れちゃったの?今日の分のご褒美…
まだもらってないんだけど」
口布を外して登場したところを見て、粗方の予想はついていた。
『…どうぞ』
彼は、私の口付けを貰いに来たのだろう。
…まったくもって、気の短い王子様である。
ちゅ、っちゅ、と音を立てて彼が私の唇を吸う。こういうキスはこういうキスで、勿論嫌いではないのだが。こう繰り返されると、もどかしい。
「…物足りない、って、顔してるよ」ふ
『っ!!』
私の唇を、彼の熱い舌先がゆっくりと這う。
『ん、』
日常生活ではなかなか味わう事のない、その独特な感触に、思わず声が漏れる。
「…可愛い。
ねぇ、俺ずっと我慢してたんだ。
セツナにキスマーク付けられるところや、キスしてるところ見せられたり…
それで今日はサスケだよ?
自分の好きな女が、他の男とそういう事してるのたくさん目の当たりにしちゃってね…
もう、さすがに、限界」
カカシの熱い息が耳にかかる。
それだけで体が揺れる。
「ねぇ、前にエリが言ってくれた…
“ お礼がしたい ”ってあれ、
まだ、有効?」