第34章 ※目撃と選択と、三人と行為と
「でもま…よく正直に話してくれたよ。
それなりにショックだけど、隠されてるよりよっぽど良いからね」
「俺も、知れてよかった…」悦…
「サスケぇ、お前喜んでる場合じゃないでしょ。エリに謝らないとな?」
「…どうして俺が無理矢理襲ったていになってるんだ」
「はぁ?まさか合意だったって思ってるのか?まったくもって平和な頭だねぇ」
「おいコラなんだと」
『私が!』
言い合いをする彼等だったが、二人はピタリと話を止めて 私の言葉を待ってくれた。それを確認してから私は続けた。
『…私が、全部話そうと思ったのは…
今のこの状況が、本当に良いのかどうかを 疑問に思ったからです。
私が悪いんです…私が…中途半端して。
いつまで経っても、…選ばないから…
でも、私…』
そう。私の中途半端な態度が、この今の奇妙な環境を作ってしまっている。自覚は、ある。
あぁ、喉が詰まる。
カカシとサスケの顔が見れない。怖い。
二人に嫌われるのが怖い。
私のこの、汚くてズルイ感情をさらけ出してしまったなら。二人はどう思うのだろう。
「そういえばさ、俺…君にちゃんと言葉にした事なかったな…」
『え?』
カカシはまるで、うっかりしてた。と言わんばかりに頭をかいて私に手を差し伸べた。
「俺ね、エリの事愛してるよ。
だから…この手を取って欲しい。俺を選んでよ」
私は、今目の前の彼が何を言っているのか分からずに。目を白黒させて、ただ差し出された手とカカシの顔を交互に見た。
「俺も…まだ伝えてなかった。
エリ。好きだ。俺を選べ」
『!?!?』
サスケまで、私に手を差し出して告白をした。
なんだこれは。どういう状況だ?目の前で一体何が起こっているのか。
二人から差し出された手をただ見つめる。