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モノクローム【NARUTO】

第25章 切迫と報復と、開戦と危機と




言ったシュンは、たしかに私の目の前にいたはずなのに。

瞬きをする間もなく、私の視界から消えていた。

そして…今まさに戦いを繰り広げている二人の方へ瞬間移動でもしたように忽然と現れた。

「!?っ」

当然のようにサスケの後ろをとったシュンは。

彼の延髄へ渾身の回し蹴りを叩き込んだ。

「———」

不意を打った攻撃に 対応など出来るはずもない。サスケは声を上げる事もなく、遥か後方へと吹き飛んだ。

『!!サスケ君!』

私は彼の元へ駆け寄ろうとするが、それはサキによって阻止されてしまう。

「…動くな。死んでない」

死んではないかもしれないが。あんな箇所にあんな衝撃を受けたら…

「望み通り戦い、とめてやったぜ」

私はシュンを睨み上げる。

「安心しろ。サキの言う通り、うちはのガキは殺してない。
コイツには…まだ動いてもらわないといけないからな」

『…これ以上、サスケ君に何をさせようって言うの』

「…伝言」

そう言って、シュンはサスケのポケットに紙を ねじ込んだ。

「さ、ちゃんと釣ってくれよな?」

シュンは、私の目を見て不気味に顔を歪めた。

釣る…?まさか、
私を囮に誰かを誘い出そうと言うのか。

『待っ』

トン、と。首の後ろに軽い衝撃が加わったかと思うと。世界がぐるんと回転するのを見た。

同時に、私は簡単に意識を手放したのだった。


「……勝手な事するな」

「失礼しました。この方が運びやすいかと」

「私が背負います」

「いや、いい…俺が運ぶ」

「しかし…あまり触れると、情が移るやもしれませんよ」

「黙れ…いいっつてんだろ。行くぞ。

やっと、やっとだ…この時が来るのを 五年も待った。

絶対に…成功させる。させてみせる」

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