第22章 ※蝶と房事と、誘惑と忘却と
生理現象というのもは、実にやっかいだ。
気持ちが一切入っていなくとも、下半身は余程の事がない限り反応する。
俺は彼女の髪を撫でる事も、名を呼ぶ事もしなかった。そんな俺に、彼女は問う。
「…はたけさん、いいですか?」は
上目遣いで見上げてくるアゲハと目が合う。
罪悪感と背徳感から、思わず目を背ける。
「教えた通りに、出来てるから。問題ないよ。
それより、本当に、その呼び方だけは勘弁してくれないかな」は、
「…どうして、ですか。
誰かを、思い出すからですか」
「!!」
アゲハとの、この行為の最中に…絶対に思い出す事の無いように努力してきた
エリの顔が出てきてしまう。
「…はたけさん、今、何を考えたんですか。少し…大きくなりましたよ」
やめろ。やめてくれ。思い出したく無い。今は。
どうしたって、彼女が汚れてしまう気するから。
「いいですよ、目を瞑って、考えて下さい」
アゲハの唾液で濡れそぼった俺の男根が、彼女の手によって、より強い力で扱かれる。
亀頭は口の中でねぶられたままで。
くちゅくちゅという卑猥な音が狭い部屋に響き渡っていた。
「いいじゃないですか。汚してしまえば。
私の口を、手を。彼女の物と想像して…気持ち良くなって下さい」
「……っ、やめろ」
お願いだから、そんな事を言うのはやめてくれ。
しかし、とっくに手遅れだった。
俺はもう想像して、妄想してしまっていた。
エリの手が、俺の男根を握る。
エリの舌が、俺の亀頭をしゃぶっている。
「はたけさんっ…はたけさ///」
尿道の穴を舌先で刺激され、肉棒をこれでもかというスピードで扱き上げられ。
「〜〜っ///エリっ」
俺は、彼女の名を呼びながら果てた。