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モノクローム【NARUTO】

第17章 ※熱と不在と、再会と頭突きと




十二月も中旬に差し掛かる。

冬は本格的に牙を剥き、寒さはより厳しいものへと変化した。

こちらの世界の冬は、当然のように向こうより冷え込みが強かった。

しかし、私はそんな寒さも気にならないくらい楽しくて充実した日々を送っていた。


私の講義は、徐々に口コミで評判をあげ。カカシの講義に負けず劣らずの人気の講義へと変貌した。

これは、フミが書いてくれた記事の効果も大きいと思う。

彼女は私の、食育の講義についての記事を書いてくれたのだ。

普段は厳しい口調で書かれる彼女の新聞が、珍しくベタ褒めの内容だっただけに、その反響は大きかったのだろう。

彼女を含め、私を助け支えてくれた多くの人達へは、感謝の気持ちしかない。


「今日から、ちょっと国外へ出る任務で…多分三日くらいは帰れないと思う」

唐突にカカシが言った。

『珍しいですね…分かりました。どうか、お気を付けて』

カカシはいつもよりも大きな荷物を持って、玄関へ立つ。

私はそれを見送る。

「…じゃぁ、行ってきます」

『待っ…』

私はカカシの服の裾を掴む。

サスケとの特訓の成果もあり、だんだんと少しずつ二人には触れるようになってきていた。

服を掴むくらいであれば、躊躇もなく触れられるし、拒絶反応も出ない。

『危険な…任務なんですか』

こんな事を聞いても、カカシを困らせるだけと分かっているのに。
珍しい彼の遠征に、どうしても心が波立ってしまうのだった。

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