第13章 初任給と偶然と、パンツと学校と
ずっと、カカシに話したかった事がある。
でもそれは、はっきり言葉にするのはなかなか、はばかられる事で。
しかし…言わなければ絶対に後悔する。
今、私の気持ちをぶつけないと。
『…バッテラさんから助けてくれた時…私、本当に嬉しかった。
私が助けて!って名前を呼んだら、本当にはたけさんが助けに現れた。
その時から、私…』
その時から、ずっとカカシに言いたかった。
「…っ、」
『私…っ、
私のパンツっ、返して下さいっ!///』
「……はい」
カカシは小さく返事をする。
それと同時に、リビングと寝室を繋ぐ廊下から サスケとイルカ
が二人して雪崩れてきた。
「カ、カカシ先生!?ど、ど、どういう…
パ、パンっ…///」
「おいカカシ答えろ。返答によっては処す」
『ふ、二人ともなんで…っ、今の聞いて』
赤面する私を差し置いて、カカシに詰め寄る二人。
「…返すタイミングが、ね。
ごめんごめん。はいこれ」
カカシは自分のポケットから、その布切れを取り出して 私の手にポンと乗せる。
それは、たしかにあの日。
バッテラから彼が奪い返してくれた物と同じ物だった。
『あぁよかった…返ってきた』
「よかったって!?」なにも良くないですよ!
「お前はもっと怒れよ!!色々な事に!」
落ち着き払うカカシと私の横で、二人はいつまでも叫んでいた。