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モノクローム【NARUTO】

第2章 優しい死神と、おにぎりと大根と



「可愛かったからだよね」あっは

どうやらまともに答えてくれる気はない。ということらしい。

「はぁ。俺はもう寝る」

大きなため息をひとつついて、サスケは今度こそ立ち上がる。

『あ、うちは君』

「サスケでいい」

『…じゃぁ、サスケ君。こんな事になってしまって…
君にも迷惑かけて、ごめんなさい』

思春期真っ只中の青年に、突然異性の同居人が増えてしまったのだ。
彼も立派な被害者だろう。

「…家の主人が決めた事だ。俺にどうこう言う権利なんかないだろ」

そう言って、サスケは退室した。



「今のは…

これから宜しく!仲良くやって行こうね!
の意味だから」

『そんなにポジティブな耳は 持ち合わせてません』

あはは、と楽しげに笑うカカシ。
そんな彼を観察する。

朗らかで、明るくて。こちらまで気が和んでしまうような彼だけど。

きっとこの人も戦に身を置く忍びなのだろう。

看護師さんが教えてくれた。彼はとびきり腕の立つ上忍だと。



『…はたけさんは、』

「俺の事も、下の名で呼ぶといいよ」

『……はたけさんは、』

「君、地味に俺の事警戒してるでしょ」

『人をたくさん殺しますか?』

「……」

『…この時代の、忍というものが どのような物なのか私には分かりませんが…

ごめんなさい。聞いてみたくなりました』

大きな手が、ふいにぐわりと近付いて頭上で止まる。

私は他人事のように、そして 馬鹿みたいにその掌を見つめていた。

「…なに。君も、殺して欲しいの?俺に」
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