第9章 命の使い道と、運命とプロポーズと
『あ、あの。そろそろ帰らなくては、サスケ君が帰ってくるのでは…?』
「本当だね。では先生。名残惜しいですけど俺達はこれで」
カカシは帰宅を即決したようで、私をそそくさと出口へと誘導。
「えー、もう少しいいじゃないか。まだ君の好みの男性のタイプも聞いてないよ?
ね、カカシも…興味あるんじゃない?」
「……」
カカシは、ドアノブに手をかけたまま固まっている。その表情は、まるで究極の二択の選択を迫られているようで。
「…あと…少しなら」くっ
「そうこなくっちゃ!初音ー、お茶のおかわり」
「はい」
初音と呼ばれ、返事をしたのはミナトの秘書の方だ。さきほども美味しいお茶を私たちに用意してくれた。
それにしても、ミナトの声にいつでも反応出来るように 常に廊下に待機していたのだろうか…
『ありがとうございます』
「どうも」
サラサラの長いツインテール。髪色は薄い青色。何より一瞬眩しさを覚える程 整った容姿。女の私でさえ見とれてしまう。
「じゃぁ質問ね」
『は…はぁ』
突然始まった私への質疑。まぁ別に隠す事でもないので私は答えるのだが。
「ズバリ、異性のタイプは!?」
『優しくて誠実な人でしょうか』
「「誠実…」」くっ…
どうして二人して、そこを切り取るのだろう。もしかしてこの二人からは縁遠い言葉なのか?
「内面重視か…
お金とか外見は二の次??」
『あ、いえ、お金もイケメンも好きです』
「君は恐ろしいくらいに素直に答えるよね」
カカシは笑いを堪えているようだった。