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【進撃の巨人/リヴァイ生誕祭】星降る夜になったら

第1章 星降る夜になったら




「リ…ヴァイさんと……少しでも長く……いたい、です……って……」

絞り出すように紡いだ言葉は激しく尻すぼみになって、最後は聞き取れるか聞き取れないかぐらいの声量になってしまった。

でもここは嫌という程に静まり返った空間。

聞き耳を立てなくても、真横に立つリヴァイには最後までしっかりと聞こえていた。




「………」


そしてまさかの沈黙。

何もリアクションが返ってこないことに心底焦る。


しくじった。
絶対に何言ってるんだこいつ、とか思われてるよ…



「あの、笑いたかったらどうぞ笑ってください…」


まずい、泣きそうだ。

目の奥がジンとなるのなんとか堪える。

願い事なんてしなきゃよかった。

歯を食いしばって苦い顔で見上げると、星の瞬きが滲んでいっそう眩しく感じた。














「叶えてやろうか。」







それは、突然に降ってきた言葉だった。






沈黙を突き破った声に、天を仰いだまま固まる。
眩しさに細めていた目はまん丸になってしまった。

その後、スローモーションのようにゆっくりと目線を隣に映せば、こちらを真っ直ぐ見据える視線とぶつかった。



「願いを叶えてやろうかと言ったんだ。」

「え……」


喉の奥から絞り出されるように漏れ出たのは、情けないほど上ずった声。

エマは、ただただリヴァイの瞳に吸い込まれるようにして目を逸らせなくなった。




「俺も、一分一秒でも長く居たいと願った、お前と。」


「!!」




思いもよらなさすぎる言葉に開いた口が塞がらないでると、斜め上で微かな笑みが零れ、エマは瞬きもできないまま益々目を丸くする。


「お前と一緒にいたい。今ここだけの話じゃなくこの先もずっとだ。」


「……あ、」



声を出したいのに、上手く出せない。

ただただ、その目を見つめることしかできない。

人間、驚きすぎると皆こうなってしまうのだろうか…
そんなどうでもいい事が何故か脳裏を過ぎる。





「遊びでもないファンとしてでもない、一人の女として見てそう言ってる。本気だ。
…お前の言う“一緒にいたい”ってのは、どういう意味か聞いてもいいか?」


続く言葉に瞳の奥がまたジンとしてきて、エマは今度はそれを堪えようとはしなかった。


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