第2章 〇〇の秋
「…それは残念ね
じゃあ、エミリーから貰ったお菓子、ゴンさんに出すわね」
「…ありがとう
はぁ、しょうがないわね」
エミリーさんは元気なく返事をしました。
「ほら、美味しいお弁当食べて元気だして♪」
うさぎさんはエミリーさんを慰めました。
「こんにちは!」
今度はアライグマのマコトさんが走って来ました。
「こんにちは
配達ご苦労様です」
マコトさんは洗濯物の配達にきたのです。
「美味しそうなお弁当ですね」
マコトさんはお弁当に目が釘付けになってます。
「少し食べていきますか?」
うさぎさんがそう言うと、マコトさんは首を横に振りました。
「食べたいんだけど、メタボ気味なんで間食すると嫁さんに怒られるんだよね」
マコトさんは洗濯物をうさぎさんに渡すと走って帰っていきました。
「マコトさんはスポーツの秋みたいね」
「ケイ子は厳しいから…」
「えっ?そうは見えなかったけど?」
「普段はおっとりしてるけど怒ると怖いのよ」
エミリーさんはアライグマのケイ子さんをよく知っているようです。
「エミリーはケイ子さんと仲良いの?」
「マコトくんもケイ子も同級生だもん
マコトくんは昔はやんちゃだったけど、今じゃすっかりケイ子の尻に敷かれてるわ」
二人はお弁当を突きながら笑い合いました。