第2章 〇〇の秋
「美味しかった♪
ノラさんのお料理って本当に美味しいわね」
二人はお弁当を食べ終わって、エミリーさんのスイーツを食べています。
「うさぎはどんな秋を送るの?」
「そうね、読書の秋かな
気持ちいい日は野山を駆け回るのも良いわね
駆け回ったら、やっぱり食べちゃうかな…」
「やだぁ、秋を一人占めするの?」
エミリーの突っ込みに、二人は笑い合いました。
「あら?あそこにいるのノラさんじゃない?」
うさぎさんが少し離れた所にいたノラさんを見つけました。
「えっ、もうそんな時間?
お弁当箱運ぶのお願いしたのよ
…だけど、なんであんな所にいるのかしら?」
エミリーさんは首を傾げました。
「ノラさ~ん!
こっちですよ~♪」
うさぎさんが声をかけました。
ノラさんは尻尾をピンと立ててやってきました。
「あの…うさぎさん…こ、こ、こんにちは」
ノラさんはたどたどしく挨拶しました。
「こんにちは
ノラさんのお弁当、すごく美味しかったわ
ありがとう♪」
ノラさんは手で顔を撫でてます。
「ほらノラさん、片付け手伝って!」
「あっゴメン、ゴメン」
(ふ~ん、ノラさんはうさぎのことが好きなのかな?)
「ねぇ、うさぎはどんな人が好きなの?」
「えっ?いきなり何?」
ノラさんの耳がピクピクしています。
「ほら、お店にいろいろ来るから、好みの人紹介出来るかも知れないでしょ」
「そうねぇ
やっぱり相性かしら」
「へぇ~、じゃあチャンスは誰にでもあるわね」
エミリーさんはノラさんに聞こえるように言いました。
「さぁノラさん帰りましょ
うさぎ、またね」
片付け終わると二人はうさぎさんちを後にしました。
「ねぇノラさんはうさぎのこと好きなんでしょ?」
「えっ!?何言ってんだよ!!」
「ノラさん見てれば分かるわよ
恋愛の秋ね♪」
エミリーさんはノラさんをからかいながら帰っていきました。
つづく。