第13章 第十三話 ノラさんの過去
「まぁ俺が思うに、あの調味料を使い切ったら一流のシェフになってるって事なんだろうな」
皆はその言葉に頷きました。
「そうだったの…
それじゃあ、お師匠さんのお墓参りもしてくるのかもね」
うさぎさんも悲しそうに言いました。
それから数日後、ノラさんがレストランに戻ってきました。
「エミリー、ただいま」
「ノラさん、お帰りなさい」
答えたのはうさぎさんでした。
「な、なんで…ぅ、うさぎさんが…」
ノラさんはびっくりして尻尾をピンと伸ばしています。
「うふふ、エミリーさんと毎日ここでノラさんが帰ってくるのを待ってたのよ」
「えっ?…だって…その…」
ノラさんはしどろもどろです。
「ほら、ノラさん!
調味料は手に入れたんでしょ
私やうさぎに心配かけたんだから、美味しい料理ご馳走してよね!」
エミリーさんが尻尾を引っ張りました。
「あっ…うん、任せといて!」
ノラさんはすぐに厨房で料理を作り出しました。
出来上がった美味しそうな料理がテーブルに並びます。
「うわぁ美味しそう!」
うさぎさんもエミリーさんも大喜びしています。
「さぁどうぞ召し上がれ」
ノラさんは自信満々に料理を勧めました。
閉められていたノラさんのレストランが再開されました。
つづく。