第10章 野山のお月見
「みんな、よく集まってくれた」
源さんがみんなを集めた訳を話し出しました。
「今夜は仲秋の名月じゃ
みんなでお月見をしようと思う
月が出るまでまだ時間があるから、これからみんなで準備しようじゃないか」
みんなはそれぞれに分担して準備に取り掛かりました。
ノラさんとエミリーさんは料理やデザートの用意をします。
熊のゴンさんと弟子でタヌキのヤスさんとハチさんは餅搗きの準備をします。
他のみんなは飾り付けに大忙しです。
「うさぎは料理上手だから手伝って」
エミリーさんに誘われ、うさぎさんは料理の手伝いをすることになりました。
「うさぎさん、そこの野菜を洗ってざく切りしといて!
それとオリーブオイルに香辛料を混ぜ合わせておいて!」
いつもうさぎさんの前では、おどおどしているノラさんも料理の時はキリッとして、テキパキと動いています。
(ノラさんもやる時はやるもんね)
エミリーさんはデザートを作りながら感心しています。
沢山の料理やデザートが出来上がり、広場に運ぶとすっかり飾り付けも終わって、ゴンさん達の餅搗きが始まるところです。「料理も来たし、餅搗き始めるか!」
ゴンさんが餅を搗くと「よいしょ」の掛け声があがります。
そして日も暮れはじめ、後は月が出るのを待つばかりです。