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喧嘩最強女子は生徒会長【歌い手】

第2章 一章


翌日

昨日、あれから何とか解放された。
家まで送るという申し出があったが全て丁重にお断りし、道中で棗に怒りながら帰った。
棗が可愛く謝るもんだから許してしまったが、次は無いと釘を指しておいた。

天「凪緒おはよう!今日は96ちゃんと一緒じゃないんだ」
凪「寝坊したから置いて来た」
天「また寝坊したの?懲りないな〜」
96「凪緒ーーーー!!!」

生徒会室の扉が勢いよく開き、同時に棗が飛び込んできた。

凪「遅刻ギリギリだよ寝坊助」
96「め、目覚ましが壊れてたんよ...」
凪「前もその言い訳聞いたな」
96「凪緒ごめんんんん!!」

見事なスライディング土下座をかました棗。最早達人の域だ。

凪「間に合ったから今日は良い。それより、全員揃ったな?...んじゃ、アリーナに行くよ」
「「「はい!」」」


それから式は滞りなく行われた。校長の挨拶や市長の挨拶など、長ったらしいものは全て右から左へ聞き流していると、時間の流れはあっという間だった。

96「ふぃ〜...疲れた〜...」
天「疲れたって、会場の警備してただけじゃん」
96「だって、偉い人の話とか聞いてたら眠くなるじゃろ?睡魔と戦いながら不審なやつがおらんか探すって結構大変なんやぞ?」
天「いや、寝そうになるなよw」

みんな式の緊張感が抜け、思い思いに話しているが今日やる仕事はまだ残っている。

凪「団欒している所悪いけど、これから新入生歓迎会と生徒会選定会の準備に取り掛かる。気合い入れ直して」
天「あぁ、その件なんだけどさっき顧問の先生から伝言があったんだよね」
凪「伝言...?何?」
天「えっとね『今年の生徒会選定会は他校の生徒会が見学に来るので、現生徒会長と副会長はその方々の案内をよろしく』との事だよ」

普通ならありえない事態に凪緒の頭は混乱していた。
椿ヶ丘グループの第一高〜第四高まではどの学校行事においても同日に行ってきた。

凪「それなのに他校が見学に来る?何でそうなった」
天「何でも、去年1年生の中に生徒会長をぶっ飛ばしたやつが居たからって事らしいよ...って、これって凪緒の事じゃんww」
96「昨年の凪緒凄かったし、注目を浴びるのも仕方ないって!」
凪「フォローになってねぇよ...」


この時ばかりは自分の強さに嫌気が差した凪緒だった。
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