• テキストサイズ

喧嘩最強女子は生徒会長【歌い手】

第8章 四章


輝「で、でも、凪緒はお父さんが「一ノ瀬」だったから凪緒も強いってことやろ?遺伝?的な」
蓮「凪緒の場合はそうでしょうけど、先祖返りとか突然変異的なことも考え出したんじゃないすか?少し聞いただけで楽観的で突飛な思考を持った人が多いのはわかりますし」

「一ノ瀬」は大きく威厳のある名であるが故に、姓にそぐわない人間が多い。下であればあるほど、虎の意を借りる狐の如くふんぞり返っているし、上のやつらも大したことない。

彼「そういうこと。最初から考えられる可能性ではあったんだけど、何故かこの家はバカが多くて今の今まで放置されてたんだよね。
よく数百年も続いたなって我が一族ながら感心する」

やれやれといった風にして皮肉たっぷりにそう言うと、で続きなんだけどと再び話し出す。

彼「一条家に反乱を起こされたとしても、一ノ瀬家は数の利で簡単に制圧出来る。凪緒みたいに強い奴が数人居たってそれは変わらない。
でも他の「家」と結託したら話は別。他の「家」でも一条家と同じ立場の人達がいるから、そこと内密に手を組んで反乱を起こせば数の利は簡単に覆る。そうなる前に面倒な敵は潰しておきたかったんだろう。

一ノ瀬家が考えた計画はこうだ。
【一条家を宴会を理由に本家に集め、毒を盛って殺す】極めて単純な計画だった。
その話を俺とめいちゃんは偶然にも耳にしてしまったから、凪緒を巻き込むわけにはいかない、そう思ってどうにか凪緒達だけでも助かるように計画を立てた。

凪緒達が一条家に戻って4日後、一ノ瀬家は作戦を実行するため、本家の広間という広間を全て解放して大宴会を開いた。勿論一条家の人は怪しんだ。
今まで本家との飲みの席がなかったわけじゃないけど、凪緒のお父さんが亡くなってまだ日も浅いうちの事だったから、その事故も含め非常に強く警戒して本家に来ていた。

でも人間、いくら警戒したところでお酒の力には叶わない。宴会が終わる頃には大人達はお酒が回って眠り、一緒に来ていた子供達も、別室で食事した後俺・めいちゃん・凪緒以外はそのまま寝てしまっていた。
ただ、凪緒のお母さんは妹の雪華ちゃんがまだ2歳だった事と精神的なダメージがまだ大きかった事もあって一条家に留まっていたのはラッキーだった。
気兼ねなく凪緒を守る事だけに集中できるから。

そして、大量殺人が起こる15分前、凪緒にこれから起こる事を全て話した」
/ 51ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp