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喧嘩最強女子は生徒会長【歌い手】

第2章 一章


凪「結構並んでるな...」
96「うー...ワシのタピオカ〜...」

街へ出てお目当ての店へ来た。が、珍しく長蛇の列が出来ている。
何事だと様子を見ると、いつもより女性客が多い。しかも、その女性達の視線は一点に集中していた。

凪「もしかして...?」
96「え、何?」

凪緒が示す先には、やたら顔が整った男性が4人。そのうち1人は見覚えがあるが、どこで見たかは覚えていない。
凪緒達の制服と色違いのようで、椿ヶ丘グループの生徒ということは察しが付いた。
凪緒は背が低い棗の為に、写真を撮ってどんな奴らか見せてやる。

96「コイツらのせいで...しかもえらいカラフルやな...」
凪「それは思った。取り敢えず、あの人達が出て行かない限り店に入る事は難しそう」
96「嘘や...ワシのタピオカ...」

酷く落ち込む棗を見て、近くに別のタピオカ店が無いか探す。

?「なーなー!そこの女子2人!」

凪「...(一番近いのはどこだ?)」
96「...(タピオカ...)」

?「ね〜!聞こえてへんの〜?」

凪「...(あ、この店近い。評価も高め)」
96「...(さっきから周りが騒がしいなぁ)」

?「第一高の制服着た!金髪のちっさい子と!ショートカットの子!」

96「誰や今ちっさいって言ったやつ!」
凪「ちょ、棗うるさい。何事?」

プンスカと怒っている棗の前に視線を移すと、そこには先程まで店内に居た4人の内2人が目の前にいた。
赤い髪の如何にも元気いっぱいといった風貌の男子と、紫髪の目をした左下のホクロが印象的な男子。遠目だったがやはりイケメンだ。

凪「...何か用ですか?」
紫「俺らと一緒にお茶せぇへん?」
96「誰がするか!知らんヤツには付いて行かん!これ常識!」
凪「ナンパなら他所を当たってください」
赤「えーそんな事言わんで、一緒にお茶しよーや!タピオカ奢るで!」
96「タピ...!」

不味いことになった。タピオカに飢えている棗に「タピオカ奢るで!」という言葉はどんな薬や魔法よりも有効だ。このままでは本当に一緒にお茶してしまうはめになる。

赤「ここのタピオカ美味いで俺好きなんよね!君も好きなん?」
96「大好き!タピオカを世界一愛しとる自信あるで!」
紫「ほんなら一緒にお茶しよや。今ならケーキも付けたる」
96「行く!!」

あ、もうダメだ
凪緒は諦めた
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