• テキストサイズ

喧嘩最強女子は生徒会長【歌い手】

第8章 四章


凪「目が覚めてから少しして、彼方とめいが病室に来てくれて看護師さんに知らせてくれたり色々あって、一段落してから私たちが倒れたあとの話を聞いた。
私は2日間眠っていたみたいで母さんは未だに目を覚ましていないこと。
倒れた後に救急車や警察が来て細かく調査されたけど、訓練中の事故で片付けられたこと。
父さんの葬式は翌日執り行われることを教えてくれた。体調は何ともなかったからもちろん葬式には参加した。
でも聞こえてくるのは誰かがすすり泣く声じゃなくて、私たち家族を蔑む声ばかり。

「どうせ死ぬなら一条の女が死ねばよかったのに」
「娘の方も筋は良いと聞くが一条の血が流れているからな」
「下の子は生まれつき病弱。やはり一条は無能だ」
「父親のいないアイツらはいても邪魔でしかない」
「さっさと出て行け」

…良くもまぁスラスラとそんなことが言えるなと、幼いながらに思ったよ。一ノ瀬家にはクズしかいないって再認識するいい機会にはなったけど。
葬式が終わった直後、家長から「母親が目覚め次第、即刻一ノ瀬家から立ち去れ。彼方・めいとの婚約も破棄だ」って言われた。
家に未練は無かったし、最初から母さんが目覚めたら出て行こうって説得するつもりだったし。
唯一の心残りがあるとすれば、彼方やめいと離れ離れになることぐらいだったな。婚約者だなんて言われたけど友達って感じの方が強かったし。

母さんが目覚めたのは葬式が終わって3日後。
一条の家に一旦戻って心の整理をしてから、それから今の家に引っ越して今に至るって感じかな」

一通り話し終えたが空気が重い。そりゃそうだ。人の不幸話なんて反応に困るに決まってる。
暫しの沈黙の後、最初に音を発したのは蓮さんだった。

蓮「凪緒。辛いことを頑張って話してくれてありがとうございます。凪緒のことをちゃんと知れて嬉しいですし、本人の口から聞けて良かったです」
凪「蓮さん…」
成「こんな辛い過去を知ったからには、これからは全力で凪緒のサポートするから。安心しなよ。そうでなくても俺達は凪緒の味方だけど」
輝「そやで。途中で話の腰?首?折ったりしたけど、俺らにとって凪緒が1番やから。凪緒の頑張り見てるから。な?センラ君」
千「もちろん。僕は4人よりも付き合いは短いですし信頼もあまり無いと思いますが、凪緒さんは僕にとって特別なので。出来る限りの事はしますよ」
/ 51ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp