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喧嘩最強女子は生徒会長【歌い手】

第8章 四章


凪「みんな…そう言ってくれるのは嬉しいけど…



まだ続きがあってね…」
4人「「「「え」」」」
彼「凪緒の父親の話はしたけど、凪緒が俺だけを頼る理由はまだ話してないだろ?」
千「…そういえばそうですね」
蓮「ハードモード過ぎて忘れてた」
成「それな」

自分でもそう思う。何でこんな人生ハードモードなんだろうって。神様実は私の事嫌いだな?

彼「そういう事だから、ここからは俺が話す。凪緒は休んでて」
凪「ありがと」

彼方がそっと手を重ねて労ってくれる。自分でも思っている以上に緊張していたようで、彼方の手が振れるまで自分の手が震えていることに気付かなかった。
その手の温もりに再度安心して緊張は消え、少し気持ちも軽くなったような気がする。

彼「…続きを話す。

凪緒達は一ノ瀬家を離れて一旦一条家に戻った。身辺整理とか、新しい家を探すのとか色々準備が必要だったから。ほんの数日の事だったんだけど、一ノ瀬家の主に上のやつらが一条家の存在そのものを問題視し始めたんだ。

「元一ノ瀬家の人間とは言え、何の才も無い人間が一条家として名を連ねているのは如何なものか」

そんなことを言うヤツらが急激に増えた。元々そういうことを言ってる奴はいたんだけど、「上下関係をハッキリさせるため」とか「先代の慈悲」とか何かそんな感じの理由付けで緩く受け入れられていたから良かったんだ。
でも凪緒のお母さんとお父さんが結婚して、言い方は悪いけど一条家の血が混ざった事で、一ノ瀬家の存亡に関わるって思った人が増えたんだろうな。
一条家を一ノ瀬家から追い出すか、もしくは根絶やしにするかで案が出て、決まったのは根絶やしにする方だった」

ヒュッ

一瞬の空白、誰かの息を飲む音。実際、現実にこんな事があったんだ。自分たちの住む町で、国で 、世界で。恐怖以外の何物でもないだろう。

彼「当時の一条家は末端の人間も含めて総勢約60人程の小さな家で、問題視はされても根絶やしにするほど驚異的な存在じゃなかった。
それでもそ決断に至ったのには理由があった。それは凪緒が俺やめいちゃんよりも強かったから。

本家が知らないだけで、凪緒みたいに一条家でもたまに才を持って産まれてくる人がいるんじゃないか。今後生まれるんじゃないか。
もしそうなったら、いつか反乱が起きるんじゃないか。そう思ったんだろうな」
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