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喧嘩最強女子は生徒会長【歌い手】

第7章 三章(あらき視点)



凪緒の退室から30分。天宮君は帰ってきたが凪緒の姿はない。

成「あれ?凪緒は一緒じゃねーの?」
天「あ、うん。少し不備があったみたいでまだ戻れそうにないって」
優「そうなんや〜。流石の凪緒さんでも、次期生徒会選定会みたいな大きい行事ともなると多少の不備は出るんやね〜」

天宮君の先程とは違った挙動の不信感と坂田君の言葉に、nqrseとluzと俺は顔を見合せた。考えていることは同じようだ。

蓮「凪緒は今どこに?」
天「え、あ、今なら生徒会室かな…?」
蓮「nqrse、luz。行くぞ」
成・輝「はーい」

nqrseとluzを引連れて部屋を出ようとした時、「待って待って!」と肩を掴まれる。

志「凪緒ちゃんに何かあったん?あったとしたら何で今の会話でわかるん?」
蓮「何があったのかまでは分かんないんで本人から聞きます。それと、凪緒はあらゆる可能性を考えて完璧に仕事をこなす奴です。中学の時も、凪緒が受け持った仕事で不備が出たことは一度も無かった。だから天宮君の挙動の怪しさも含め、さっきの「不備があった」って言葉はおかしい。」
浦「でも流石に考えすぎじゃ…」
成「何事も無かったらそれでいーし。俺たちが単に過保護ってだけ。」
輝「そーそー。何なら俺たちと同様、異常事態に気付いとるのに動こうとせん方が疑問なんやけど?なぁ?

そらるさん?」

俺達以外の全員の視線がそらるさんに向く。そらるさんは黙ったまま、変わらず視線を窓の外に送り続けている。

成「動かない人は放っといて、俺たちは行かせてもらうからね。バイバーイッ!?」

成瀬がそう言ってドアを閉めようとした時、天井からドンッと何かが落ちるような鈍い音がした。

彼「!!」

同時にそらるさんが窓の外を驚いた様子で凝視したかと思うと、今度は急に立ち上がり、天宮君の腕を掴み俺たちを押しのけて走り出した。

真「え、ちょ、そらるさん!?」
彼「天月!屋上まで案内しろ!」
天「え!?は、はい!こっちです!」

それに続くように、相川君・千理君・志麻君も走り出し、後ろから残りのメンバーも追いかけて行った。
俺は少しの間このまま部屋に留まり、みんなより2・3分遅れて屋上に向かった。
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