第3章 一章(浦島坂田船視点)
坂田視点
ちょこっとうらさんに拗ねられた以外は、何事もなく第一高に到着。
優「ホンマに落ち着いとんな〜」
志「校舎もかなり綺麗やし」
渉「去年はもっと汚かったんだけどな。今の会長になってから大分綺麗になったっぽい」
千「流石凪緒さんですねぇ。せやけど、実力はどうなんでしょう?」
千理の言葉に全員揃って「大したこと無いだろ」と言う。
それが大きな間違いであるとも知らずに...
校門前で待つこと10分程。下校する生徒が増えて来たと思ったら、生徒玄関前に女子の群れが出来上がっている。
俺らの前を通り過ぎていくのはほとんどが男子生徒。しかもめちゃくちゃガン飛ばされる。
志「綺麗なんは見た目だけか」
渉「蓋を開ければってやつだな」
優「それにしても凪緒さん達遅ない?仕事が長引いとるんやろか?」
千「そうなんちゃう?棗さんは兎も角、凪緒さんがサボるようには見えh「「キャアアアアア!!!!」」...うっさ!」
千理の声に被るようにして聞こえた黄色い声は、例の生徒玄関からだった。
優「あ、凪緒さんやん!」
志「あの中に凪緒ちゃんおんの?見えへんなぁ」
渉「俺も見えねぇ」
千「千理は見えますよ。隣の男子生徒は誰やろ?」
千理の言う男子生徒をよく見ようと目を凝らした時、今度は近くで黄色い声が上がった。うっさいなぁ。
志「あ、中学が一緒だった子達や」
渉「よく覚えてんなお前。全然記憶にねぇわ」
千「俺も覚えてへんな」
優「あ、あの子覚えとる。顔だけ」
取り敢えず彼女たちはスルーして再び凪緒さんの方を見ると、バッチリ目が合った。そして一瞬のうちに嫌そうな顔へと大変りした。
優「凪緒さんww表情変わり過ぎん?ww」
千「あんなあからさまに嫌そうな顔せんでもww」
渉「え、何?そんなに嫌そうな顔してんの?」
志「2人だけズルいで!俺も見たい!」
後ろで俺も見たい!と騒ぐ年上組を無視し、女子生徒の群れから脱出した凪緒さんに近付く。
志「やっほー凪緒ちゃん♪会いに来たで♪今日は男子の制服着てんねんな!」
凪「...どちら様でしょうか」
渉「志麻君超嫌われてんじゃん」
千「まぁ、第一印象があんなやったししゃーない」
凪「あ、浦田さん折原君。お久しぶりです」
志「俺だけ!?」
案の定嫌われとるまーしぃを横目に、俺は96ちゃん元へ駆け寄る。
優「96ちゃん!」
