第3章 一章(浦島坂田船視点)
センラ視点
志「んじゃ、早速自己紹介な!俺は月崎志麻!第二高等学校の3年生や!よろしくな!」
優「俺は坂田優!明日から第二高等学校の1年生になるんよ!よろしく!」
渉「俺は浦田渉。第二高等学校の生徒会長やってる。3年生。コイツらが急にごめんな」
千「俺は折原千理言います。2年生です。俺とうらたんは止めたんですけど、聞かずに行ってしまって...ほんますみません」
まーしぃと坂田によって連れて来られた2人の女子高生。制服からするに、第一高の生徒だろう。
うらたんと約束した通り、2人には形だけでもきちんと謝っておいた。
ナンパするのは相手を選ぶ主義の俺とうらたんとは違い、好みの子を見つけたら誰でも声をかける2人を止める術は生憎と持ち合わせていない。
正直スマン。
96「気にせんでええよ!ワシはタピオカが食べれたらそれで満足やで!あ、名前は黒木棗!2年やで!よろしくな!」
?「...」
96「ほら、凪緒も自己紹介せんと!」
黒木棗と名乗った女の子に催促され、嫌々ながら自己紹介をする。
凪「...一条凪緒。2年。よろしくするつもりはない。以上」
男慣れしてないから来るのを嫌がっていたのかと思っていたが、どうやらそうじゃないらしい。心の底から関わりたくないと思っているようだ。
志「くっ...はははwwお前...最高ww」
渉「そういう反応されたのは初めてだな」
優「おもろすぎwwww」
千「レア中のレアですわw」
うらたんの言う通り、ここまで嫌がられたのは初めてで、俄然、凪緒と名乗る女の子に興味が湧いた。
突然笑い出した俺達に怪訝そうな顔を見せた後、彼女は窓の外へと視線を向けたままタピオカを口にする。
その瞬間、凪緒さんが僅かに笑みを浮かべる。
千(え、何今の...一瞬やったけど、めっちゃ可愛かった...)
ハッとして周りの様子を見るが、それを見ていたのはどうやら俺と棗さんだけのようで、棗さんは凪緒さんを見て幸せそうな顔をしていた。
棗さんは凪緒さんのこの顔が好きなんやなと直感的にわかった。
千(惜しいことしたな、志麻君)
隣に座る彼は少し遅れて笑いが収まり、今は凪緒さんに絡んでいる。
助けてほしそうに棗さんを見るが、棗さんはさかたんとお話中。
千(ドンマイやな)
と心の中で呟いた。