第2章 一章
凪「名前呼び=付き合ってるってどんな方式なの。飛躍しすぎ。俺と翔太はただの幼馴染なんで」
天「そ、そうだよ!僕と凪緒は幼馴染だから!ついでに96ちゃんもね!」
96「ついでってなんやねん!付録扱いすな!」
完全に付録扱いされヽ(#`Д´)ノムキー!!とお怒りの棗。対する翔太は気にしていない様子だ。
志「へぇ、ただの幼馴染なんや。ほんなら...天宮君はそういう目では見られてへんのやな」
天「!」
コソッと翔太にだけ聞こえるように耳打ちする。翔太は反射的に距離を取り、キッと志麻を睨みつける。
凪「どうした?翔太」
天「な、何でもない」
凪「そう...?取り敢えず今日はもう帰るよ。俺はこの後予定があるんだ」
予定?と志麻達3人が首を傾げる。
渉「どこか出かけんの?」
志「え、もしかしてデート?」
凪「んなわけあるか。俺に彼氏なんかいねぇし」
志「じゃあどこ行くん?」
凪「アンタに教える義理はない」
千「それにしても意外ですね。凪緒さん美人さんやのに彼氏おらんなんて」
凪「褒めても煽てても何も出ねぇぞ。とにかく俺は急ぐから」
3人を避けて通ろうとすると、案の定志麻に邪魔される。
「通りたくば俺を倒してから行け」とでも言いたげな顔だ。
凪「邪魔すんな」
志「ほなどこ行くか教えてーや」
凪「今すぐどかねぇと、その腕と足使えなくするぞ」
志「へぇ...俺に勝てると思ってるんや?俺は喧嘩になったら女も男も関係なくなるで?」
両者の間で激しく火花が散る。しかし止めるものはどこにも居ない。
凪「奇遇だな。こっちも性別なんて関係ないんだ。ついでに言えば、もう勝負は着いてんだよ」
志「!?」
天96「凪緒への喧嘩なら、僕/ワシが買うよ/で??」
いつの間にそこにいたのか、気付けば志麻の後ろに棗と翔太が張り付いていた。
___それぞれ志麻の腕を掴んで。
渉・千・優「!!??」
凪「ありがとな2人とも。俺がそこの角曲がったら解放していい」
天96「了解」
圧倒的な力の差を見せ付けられた4人は、ただ呆然と、凪緒が去っていくのを見るしか出来なかった。
棗と翔太は、凪緒が角を曲がったのを確認し、同時に志麻の腕を離した。
ガクッと膝から崩れ落ちる志麻。
その顔には驚きや恐怖ではなく、新しい玩具を見つけた少年のような笑みを浮かべていた。