第1章 【R18】仮初め《昌平君×李牧》
下半身の着物も脱がせると、李牧は産まれた時の無防備な姿となった。
昌平君は李牧の両膝を持ち上げ、腹の方まで押しやって、開脚させる。
臀部まで丸見えになり、
「…さす…がに、それは…」
羞恥心に顔を赤らめながら、李牧はか細い声をあげた。
「いい眺めだ。もっと乱れろ。」
昌平君は、顔色を変えずに答えると、今にもはち切れそうな李牧自身のそれに気づきながらも、敢えて太ももや鼠蹊部ばかりを吸い続ける。
李牧本人には見えない部分に、次々と、紅い印をつけていく。
「…ア…、ぁ…」
李牧の先端からは、透明な体液が溢れ、身体を捩らせる。
趙国の宰相は、国最高峰の要人とは思えぬほど、淫らな姿を晒している。
「…あま…り…、焦らさ…ない…で…くだ…さい…」
息も絶え絶えに、声を絞り出す李牧。
「俺に、どうしてほしい?」
昌平君が尋ねると、
「…イカ…せ…て…、くだ…さ…い…」
吐息混じりに、乞う。
「上出来だ」
昌平君は一瞬、ニヤリと笑って、李牧に覆い被さった。
両手の平に自身の唾液をたっぷり絡め取ってから、再び、李牧の唇を塞ぐ。
十分に潤いを含ませた手の平は、李牧の前にそそり立つ熱いものを握りしめ、上に下にと動かし始める。
徐々に激しく、時折、絶妙な力加減で捻りを加えながら。
同時に、口腔内に差し込んだ舌も、李牧の粘膜を責め立てていく。
「…ん…っ…、…い、き…そ……ぁはァ…っ…!!!」
すでにパンパンに膨張していた李牧は、呆気ないほどあっという間に吐精した。
美しく大きな瞳は伏せられ、口元は、悦びとも苦渋ともつかない、何とも言えない表情をしている。
昌平君は、自ら上衣を脱いで、互いの腹の間に出された、白濁した液を拭う。
寝台に浅く腰掛けて、余韻に身を燻らす李牧を眺めた。
李牧の息が整うまで待つつもりでいるが、昌平君自身のそれもだんだんと存在感を主張してきて、我慢の限界が近い。
「何の因果か、不思議な夜だな…」
昌平君は一人つぶやき、左手で李牧の乱れた前髪を掬い上げた。