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【キングダム】創作小説《R18/BLあり》

第1章  【R18】仮初め《昌平君×李牧》


昌平君の舌は、耳から頬へ、頬から首元へ、ゆっくりと時間をかけて、少しずつ下へと下がっていく。

横向きになぎ倒された李牧を、斜め上から覗き込むように、舐め回す。





すぐ耳元で、ピチャ…ピチャ…と、唾液を持て余す音が聞こえている。
李牧の敏感な神経は、くすぐったいような、むず痒いような、焦れったさを覚え、思わず体勢を変えた。
昌平君と向かい合う形となり、両腕は自ずと、首へ回す。
物欲しそうな、いやらしい視線を、投げかけながら。





昌平君の唇は、李牧の唇を優しく覆う。

舌尖は唇の割れ目をなぞり、口腔内へ侵入する。
左から右へ、右から左へと、目一杯に動かし始めると、戦場で呼応するように、李牧は舌を絡めた。





外は雨。
互いの粘膜を刺激し合う2人。
辺りには、水音だけが木霊している。







昌平君は、器用にリードする。
長い舌先を使って上顎の1点を集中的に責め立てると、

「…はァ…」

李牧から甘いため息が漏れた。





昌平君は、李牧の肩に充てがわれた羽根を外し、上衣の合わせ目から手を差し込んだ。
指先に李牧の体温を確かめ、火照る身体のあちこちを触る。
首筋から肩、もう少し下にある、胸の先の尖った部分まで、長くしなやかな指で触れていく。

舌も指も同時に動かす昌平君。

李牧はただ、感じることだけに集中した。
下裳の中では、すでに下半身を、熱く滾らせている。


昌平君は、紅潮した李牧の上衣の結び目を解き、大きな布に覆われていた上半身を、露わにした。


元々武人であった李牧の身体は、しっかりとした筋肉がつきながらも、艶めかしく美しい。
いくつもの古傷が、妙に色っぽく感じるのは、気のせいであろうか。
肉体は、これまで数多の死地を乗り越えてきた、李牧の数奇な壮絶さを物語り、ディープな官能を呼び覚ます。

この時、昌平君自身の下半身もすでに準備は整っていたが、そそり立つそれを理性でコントロールしながら、李牧の全身を舐め回していく。

李牧の身体のところどころに、紅い華が咲き乱れる。

古傷と融合したその紅いまだら模様は、至極甘美な光景で、昌平君は更なる興奮を覚えた。








“唯一無二”の大切な時間を慈しむように、昌平君は、丁寧に丁寧に、目の前の男の身体を愛撫した。




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