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鬼滅の刃☆短編☆

第8章 死に物狂いの鬼ごっこ


明日(みょうにち)、正午ー


「皆、集まったな!では、これから始める!最初に胡蝶から説明があるから心して聞くように!!」
「まず、皆さんには逃げて頂きます。その5分後に私たちが皆さんを捕まえに行きますので、夕刻まで逃げ切れたら勝ちです。」


夕刻までと言う事は、4時間程度…
そのぐらいなら何とか逃げ切れる!と僅かな希望を抱いた隊士達だったが、次のしのぶの言葉に地獄へ落とされる。


「これは単なる遊びではありません。皆さんの技量を上げるための稽古です。なので、私たち柱も本気で捕まえに行きます。これがどういう意味か分かりますね?」


そう、それは"呼吸"を使うと言うこと。
つまり、柱も自身の呼吸を使って技なんかを出して何がなんでもとっ捕まえるよ!という意味になる。

理解した隊士達の表情が絶望に変わる。


「「「「「(…いやいやいや!死ぬっ!!!)」」」」」

「では、今から私が合図をしたら開始です。」

「「「「「(無慈悲っ!!!)」」」」」


隊士達の心の叫びも虚しく、しのぶは笑顔で両手を顔の前で合わす。

「皆さんは、一般隊士の上に立つ方達ですから出来るはずです。頑張って下さい!では……始め。」


ザッ!!!ー


しのぶの言葉と同時に死に物狂いの鬼ごっこが始まった。


『とにかく遠くに行かないと…』


雪はひたすら前を向いて走る。しかし、ただ地面を走っていたのでは距離がかせげないと思い、木の上に移動して木々の間を縫うように駆け抜けていく。


ドンッ!!
「ぎゃあっ!!」
「腑抜けた動きしてんじゃねェ!!!」
「ぐぁ!!!」
「派手に打ち上げてやろう!!」
「いやぁぁぁぁぁ!!」
「うむ!情けないっ!!」


あちこちで爆発音と隊士の叫びがこだまする。
聞こえてくる柱の言葉が、まだ生き残っている隊士達を震え上がらせる。


『っ、ヤバいヤバい!』
「何がヤバいんだ?」
『そんなの柱の力にかt……?!!!』


いつの間にか隣に来ている杏寿郎に、雪は口から心臓が飛び出るほど驚く。

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