• テキストサイズ

鬼滅の刃☆短編☆

第6章 無限列車〜救済〜


「俺は猗窩座。お前も鬼にならないか?」
「炎柱、煉獄杏寿郎だ。俺は鬼にはならない。」
「杏寿郎、なぜ至高の領域に踏み入れないのか…それは、お前が人間だからだ。」


雪が着く頃には、杏寿郎と鬼が対峙していた。


『炭治郎くん!状況は!?』
「雪さん!鬼が…上弦の参が突然現れて…俺!」
『分かった。炭治郎くんは怪我がひどいから、そのまま寝てなさい。いざとなったら私が動く。』
「俺も、戦い…ますっ!」
『大丈夫。私の師範は強いから。』


雪がまっすぐ見つめる先には、上弦の参と戦う杏寿郎の姿があった。
炭治郎も拳に力を入れながら、その様子を見つめる。


「老いることも、死ぬことも…人間という儚い生き物の美しさだ。老いるからこそ、死ぬからこそ、たまらなく愛おしく尊いのだ。強さというのは肉体に対してのみ使う言葉ではない。俺は、如何なる理由があろうとも鬼にはならない。」
「そうか…鬼にならないなら殺す!」


上弦の参…猗窩座が技を展開し、杏寿郎を追い込んでいく。


『(このまま距離を取られた状態だと、師範が不利になる…何か策はないの!?考えろ、考えろっ!)』


雪が考えていたように、杏寿郎もこのままでは厄介だと思い、一気に距離を詰めて攻撃にかかる。


「この素晴らしい反応速度!この素晴らしい剣技も!失われていくのだ、杏寿郎!悲しくはないのか!!
「誰もがそうだ!人間なら!!当然のことだ!!」


雪と炭治郎は気迫に圧倒されながらも、何とか動けないかと模索する。炭治郎が自身の日輪刀を手にしようとした、その時ーー


「動くな!!傷が開いたら致命傷になるぞ!!待機命令!!」
「っ!」
「弱者に構うな、杏寿郎!!俺に集中しろ!!」


炎の呼吸 伍ノ型 炎虎!
破壊殺 乱式!


激しくぶつかり合う2人。
雪はタイミングを見極めていた。


『(…師範っ…)』


土煙が収まると、2人の姿が見えてきた。
そこには瞬時に傷が治った猗窩座と、攻撃で傷つき左目が潰れ、口から血を流す煉獄の姿があった。


「れん、ごくさん…煉獄さん、、」
「助太刀に入ったところで、足手まといでしかないと分かるから、動けねぇ。」


いつの間にか駆けつけた、猪頭少年こと伊之助も戦いの気迫に圧倒されていた。
/ 69ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp