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鬼滅の刃☆短編☆

第5章 あなたの色に染まる心


ー師範!鬼殺隊ってとても魅力的ですよね!ー
ーそれは些か不謹慎ではないか!ー
ーでも、人知れず鬼から人々を守り平和を保つ。こんな組織他にはないですよ!ー
ーそれもそうだが…しかしだな!ー
ーも〜、師範は堅いですねぇ!ー



杏寿郎の頭に鮮明に流れ込んでくる映像。
それは前世の記憶。
鬼殺隊として活動していた頃の杏寿郎と雪の会話だった。

師範とその継子として、2人は生活を共にし鬼狩りの任務にあたっていた。もちろん、雪に当時の記憶はない。あれば何らかの反応があるはずだが、一切見られなかった。では、偶然か?それにしても類似し過ぎている。

“先生、さようなら〜”と資料室を後にする雪に、杏寿郎は何も言うことが出来なかった。


「雪…君の記憶に、俺はいないのだろうか…」


杏寿郎が呟いた言葉は、どこに届く事もなく静かに消えていった。



その夜ーーー
『鬼殺隊、鬼殺隊っと』


自分のベッドに横になりながら、雪は鬼殺隊について調べていた。
帰ってからも、ずっとこの言葉が頭から消えなかったのだ。自分が何故こんなにも気になるのか、杏寿郎に聞く前に自分でも調べようとスマホの画面をつける。


『うわ…本当に全然情報がない…』


世界的なグー◯ル先生に聞いても、

“政府非公認の鬼を狩る組織。”

としか出てこない。
雪は深夜までずっと調べた。すると、一つのサイトにたどり着く。


『藤の花??』


画面いっぱいに藤の花が広がり、儚くもどこか力強さのあるサイトだった。雪はTOPページの一番上の項目から順番に目を通していく。


『今から遥か昔の大正時代ーー人を喰らう鬼が蔓延っていた。』


雪は時間も忘れてサイトに没頭した。


『鬼殺隊には階級があり、最高位は柱と呼ばれた…炎・水・雷・岩・風をメインに様々な呼吸が生まれ、技を編み出し鬼に挑んでいた……』


ー雪!!!ー


『?!』


突如、自分の名前を呼ぶ声が聞こえた。
慌てて周りを見渡すが、当然自分の部屋なので誰かが居るはずもない。確かに名前を呼ばれたはず…そう思い、ふとスマホの画面に目を向けると1枚の写真が載っていた。


『こ、れは…』
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