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鬼滅の刃☆短編☆

第5章 あなたの色に染まる心


キーンコーンカーンコーン!

2度目のチャイム。
いよいよ歴史の授業が始まる。
新しい教師が来ると言うこともありクラス内がざわつく中、ドアが開く。


「それでは、歴史の授業を始める!」
「え、若くない?!」
「カッコいい!」
「髪色ヤバくない?!」
『…っ、』


其処彼処から黄色い声が上がる。
黄色い髪に所々赤色が入った特徴的な頭をした教師が自己紹介を始める。


「俺の名前は、煉獄杏寿郎と言う!みんな、よろしく頼むぞ!」
「「「「はーい!」」」」
「うむ!良い返事だ!では早速、自己紹介をしてもらおう!」

「雪?大丈夫??」
『う、ん…大丈夫…』


雪は煉獄杏寿郎と名乗る教師の姿を見た途端、大きく心臓が跳ねた。
カナヲが心配をしてこえをかけてくれるが、視線は杏寿郎から離すことが出来なかった。


「では次だ!…っ?!」
「先生〜?」
「あ、いや、何でもない!では白羽!」


杏寿郎も雪の名前を見た途端、まるで時が止まったかのような感覚に陥った。前世の記憶が一瞬にして色鮮やかになる。
生徒の声で現実に引き戻されるが、動揺は隠し切れていなかった。


『白羽 雪です。えっと、歴史はあまり得意な方ではないですが、1年間よろしくお願いします。』
「……」


淡々と自己紹介をする雪に、杏寿郎は違和感を覚えた。
杏寿郎と雪は、前世で同じ鬼殺隊として活動していた。しかも、継子として…記憶があれば必ず反応があるはず…だが、今の雪を見ると、まるで自分の事を全く知らないようだった。


「よし!全員、自己紹介が終わったな!では、授業に入る!」
『(何か、ずっと見られてたような…)』





「白羽!ちょっと良いだろうか!」
『ぅわっ!…あ、煉獄先生…どうかされましたか?』


授業の終わりのチャイムが鳴り、杏寿郎が雪を呼び止める。
放課後に呼び出すためだ。


「うむ!今日の放課後、資料室に来て欲しい!」
『はい、分かりました。』
「では、また!」


そう言い終えた杏寿郎は、他の生徒の声も気にせず教室を出て行ってしまった。資料室に何の用だろうか?と思ったが、何故か理由を聞く前に口が勝手に承諾の言葉を言っていた。
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