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鬼滅の刃☆短編☆

第2章 前世と今世〜不死川先生〜


朝からついてないな。と雪は2度目のため息をつく。
不死川実弥。
キメツ学園の数学教師で、その風貌から生徒全員から恐れられている。
過去の話によると、数学なんて将来使わないと言った生徒を外まで投げ飛ばしたとか…後にスマッシュブラザーズ事件として語り継がれている。

そんな実弥に呼び出しをくらい、今日は帰るのが遅くなるなぁとぼんやり考えながら校舎に入っていく。


『おはよ〜。』
「おはよう、雪。さっき不死川先生に捕まってなかったか?」
『あ、おはよ炭治郎。考え事してたら素通りしちゃって…放課後呼び出されちゃった。笑』
「…何やってるんだ。」
『そう言えば、今日って移動教室の日だよね?』
「あぁ、そうだぞ。それより雪、」
『記憶は戻ってないよ。』
「……そうか。」


教室に入ると炭治郎が話しかけてきた。
クラスで一番よく話す人物だが、入学式の時にー


"雪?!"
"は、はい!!あの…あなたは?"
"?!…いや、何でもない…"


酷く驚かれたのを覚えている。
他にも、善逸くん、伊之助くん、玄弥くん、カナヲちゃんにも驚かれた…その上、煉獄先生、宇髄先生までもが同じ反応をした。


最初は訳が分からず戸惑っていたが…


「雪ちゃん、本当に覚えてないの?」
「お前がくん付けなんて気持ち悪ィな!」
「お前が忘れるなんてド派手に気持ち悪いぜ。」
「よもや!これは時間をかけるしかないな!!」


これが毎日続いている。
いい加減、堪忍袋の緒が切れそうだった。


『知らないものは知らないのよ。』


放課後、雪は文句を言いながら数学準備室に向かう。


『なのに皆揃って思い出したか?って……悲しい目を向けないでよ。どうしようもないじゃん。』
「何ブツブツ言ってんだァ?」
『あ!不死川先生…』


考え事をしていたら、あっという間に準備室に着いた。ノックをしてドアを開けようとしたらガラッとドアが開いて、実弥が顔を出す。


「声がデケェんだよ…」
『え…そんなに大きかったですか?』
「まぁな、とにかく入れ。」
『失礼しま…っ、』


そう言って実弥が背中を向けた瞬間、ある人物が重なった。それは、夢に出てくる人物と同じ格好だった。
頭に手を当て、その場で立ち止まる。


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