• テキストサイズ

鬼滅の刃☆短編☆

第2章 前世と今世〜不死川先生〜


ーーっ!ーーーいーーめろ!ーー

ーいーーくだーー



『……っ、また…』


ふっと目を覚ますと、目元が濡れていることに軽くため息をつく。もそっとベッドの中で寝返りを打って、スマホの時計を確認する。


『準備しよ。』


白羽 雪。
この春、キメツ学園に入学した高校一年生。
中学校までは他県に住んでいたが、親の急な転勤で引っ越すことになり、キメツ学園に入学する事になった。


「雪!早く食べちゃいなさいよ?」
『分かってるよ、お母さん。』
「なんだ、寝不足か?」
『お父さん、おはよう。何か最近夢を見るんだけど、全然覚えてなくてさ〜』
「夢なんてそんなもんさ。あまり気にするんじゃないぞ。」
『そうなんだけど、こうも続くとモヤモヤするんだよね。』
「雪、もう出る時間じゃない?」
『え?うわっ、ヤバい!!いってきます!』


家を出てバス停を目指す。
何とかバスに間に合い、慌てて乗車する。


最近見る夢ー。
雪が生まれるずっと前の時代に自分がいて、誰か男の人と話している場面。しかし、相手の顔にモヤがかかったようになっていて誰だか分からない。会話の内容も途切れ途切れで何の話をしているかも分からないものだった。

これが1回や2回なら良かったが、この1週間毎日続いている。


さすがの雪も最初こそ気にはしてなかったが、ここまで続くとどうしても気になって考えてしまう。
目が覚めると泣いているはずなのに、どこか懐かしく暖かい気持ちになっているのも要因の1つだった。


『時代背景的に、大正のような明治初期のような感じなんだけど…』
「……おぃ。」
『せめて相手の顔や会話の内容が分ればなぁ。』
「……おぃ、白羽。」
『ん〜〜、もう1回寝たら何か分かるかなぁ。』
「白羽!!」
『ぅわぁっ、はいっ!!!』
「俺の前を素通りたァ、いい度胸だな。」
『げ……あ、ちが…不死川先生、おはようございます。』
「しっかり聞こえてんぞ。」
『す、すみません。心の準備が出来ていなかったので!』
「あァ?なんだそりゃァ。まぁ、いい。放課後来い。」
『は〜い。』
/ 69ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp