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森の図書館

第2章 本の世界へ…


「あっ、あの食べ物なに?美味しそう♪
あっちの服、カワイイ♪」
町の店には珍しい物ばかりで、周りをキョロキョロ見回していた。
「物語では町中の様子はほとんど出てこないけど、城下町にはたくさんの人が暮らしてるんだ
物語の中だから、お城とこの城下町がこの世界の全てなんだ
町外れには、これから行くシンデレラの家や他の貴族達の家もあるよ」
ミケランの説明に私はちょっと切なくなった。
「そっかぁ、この人達ってこの町から出られないんだ…」
「でもね、この人達は物語の中で生まれたから、物語が読まれれば読まれるほど幸せになるんだ
…いつも同じ毎日の繰り返しだけどね」
ミケランもちょっと切なそうだった。

町の中を散歩してたら、シンデレラの家に着いた時には日も暮れはじめていた。
シンデレラの姉達がおめかしして出掛けて行った。

「…シンデレラは?」
「そろそろ魔法使いが現れるよ」
ミケランがそういうと、シンデレラの家の中から光りが放たれた。
「眩しい!」
光りが収まると素敵な馬車が目の前に現れた。
「これがカボチャの馬車!?」
私が驚いていると馬車が走り出した。
「お城に向かうよ」
ミケランがピョンピョンと走り出した。
「ちょっと待ってよ!
走っても馬車には追い付かないでしょ」
「大丈夫だよ
馬車は遠回りしないとお城に行けないからね」
私はミケランに着いて走り出した。
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