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怨念の一輪草【終わりのセラフ 一瀬グレン、16歳の破滅】

第7章 選抜術式試験




普通に話しているのは私達くらいだろう。


監督官1
「…わかった」


そして美十の話を聞いてから1番偉い監督官が低い声で話し始めた。


監督官1
「だが決定は覆らない。勝者は君だ」

美十
「ですが…!」

監督官1
「勝敗は我々が決める。君の意見などはどうでもいいから余計な口を出すな」


冷たく言った監督官。
それでも美十が引かずに言い返すと、監督官は立ち上がって歩いて行く。


監督官1
「柊が決めた法に君は逆らう気か?」

美十
「…っ」


美十の目の前で告げられた言葉。
その言葉に美十が息を呑んだのがわかった。

いくら十条家といっても、柊に見限られると終わりだ。


美十
「…すみません」


それを美十もわかっている。
だからそれ以上は何も言わずに、謝罪してから試合場から下がった。


「どうだった?」


これで注目の試合が終了。
私は横にいる深夜へと問いかける。


深夜
「期待はしてなかったけど、特になんとも思わない試合だったかな」

「でしょうね」


時雨は最後まで一瀬の呪法なんて使わなかった。
だから深夜には何も感じれない試合になったのだろう。


「一瀬の呪法が見れなかったからそうだろうと思った」

深夜
「あはは。まあ一瀬の呪法を使わなかったのは愛梨ちゃんの言う通りだったのか、彼女が暗器使いだからだったからなのかはわかんないけどね」
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