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怨念の一輪草【終わりのセラフ 一瀬グレン、16歳の破滅】

第7章 選抜術式試験




2組の男子生徒
「………」

「………」


私が目の前に立つと、彼は剣を握りしめた。
剣を使うという事は接近戦を狙ってくる。

それならと私は鉄扇を使えない時の為にスカートのポケットへと忍ばせておいた呪符を袖の中へと移した。
これで素早く、スムーズに取り出せる。


監督官2
「では試合前の注意事項を説明する」


そう言いながら前へと1人の監督官が出てきた。
注意事項といっても殺してはいけないなどという基本の事だ。


監督官2
「これらの事を守るように」

2組の男子生徒
「はい」

「…はい」


私達の返事を聞いて頷いた監督官。
彼は他の監督官を見てから私達へと視線を戻して手を挙げた。


監督官2
「では、始め!」


勢いよく手が降ろされ、試合の開始が宣言される。
それと同時に接近戦へと持ち込みたいのであろう彼は私へと真っ直ぐ向かってきた。


「………」


かなりの速さなのでこの人は弱くない。
でも私よりは弱いというのはこの動きだけでわかった。


2組の男子生徒
「はぁ!!」


剣は何かしらの呪術で強化されているのだろう。
どんな能力が発動しているのかはわからないが、振り下ろされたその剣を私は少し横にずれて躱す。


2組の男子生徒
「!」


その動きに彼も反応はできていた。
でも私は彼が動く前に背後へと周り、袖から引き抜いた呪符を首へと貼り付ける。
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