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怨念の一輪草【終わりのセラフ 一瀬グレン、16歳の破滅】

第7章 選抜術式試験




深夜
「これからの実戦で見極めさせてもらうよ」

「………」


この言葉だけで言いたい事がわかった。
つまり私の試合で実力を見れるから聞く必要がなかったという事だ。


深夜
「じゃあいってらっしゃい」

「…いってきます」


笑顔で見送られたので私も笑顔で答えて、そのまま試合場の方へと向かう。


「………」


そして試合場までの少しの距離で私は考える。
どうすればあまり実力を悟られずに済み、スムーズに勝てるのか。


「…これは使えない」


とりあえず私がしたのは武器の変更。
この鉄扇はじっくり観察されている今、使うべきではないと判断したからだ。


監督官1
「勝者は1年9組」


ちょうどその時、私の前の試合が終わった。
私が思った通り実力差があったのであっさりと終わったらしい。


担任
「次は零崎さんね!あなたは優秀な成績で入った新入生の1人だから期待してるわよ!」

「はい」


これだけ期待されているのだから下手な試合はできない。

あまり戦い方を見せないで期待を裏切らないように勝つ。
それならとにかく迅速に終わらせるのがいいだろう。


監督官1
「1年2組、佐藤 悠真。前へ」


特に気にとめていなかったが、私の相手は男子生徒らしい。
名前を呼ばれて試合場へと上がった男は緊張しているように見えた。


監督官1
「1年9組、零崎 愛梨。前へ」
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