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怨念の一輪草【終わりのセラフ 一瀬グレン、16歳の破滅】

第7章 選抜術式試験




それに万が一殺してしまった場合でも退学にはならないし、罪にも問われない。
警察が出てくる事のない、完全な治外法権。

もちろん死人が極力出ないように一試合に教師が5人つく事にはなっている。


監督官1
「勝者は1年9組、杉山みどり」

担任
「よっし!!!」


そこで試合が終わった。
9組の生徒は無事勝利し、担任が喜ぶ声が聞こえてくる。


担任
「さあ!この調子で杉山さんに続きなさい!!」


そんな担任の鼓舞に背中を押されて次の生徒が前へと出て行った。
今日私達9組は2組とぶつかり合う事になっている。

2組には幹部級の子息はいないので、私は緊張もせずにただ自分の出番を待っていた。
気になる相手を強いて言うならグレンの従者である雪見 時雨(ゆきみ しぐれ)。

彼女は征志郎には全く適わなかったが、決して弱くはないのだ。
少なくとも一試合目を戦っていた2人も、今戦っている2人も時雨よりかなり動きが悪い。

エリートと呼ばれる彼らの実力を見て正直飽き飽きしていた時だった。


深夜
「退屈そうだね」

「………」


いつの間にか私の横にいた深夜。


深夜
「でもこの後は見物の試合があるよ」

「見物?」

深夜
「おっ、興味ある?」

「………」


反応しなければよかった。
深夜がやけに楽しそうに聞いてくるので、それに対しては返事をしない。
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